青年海外協力隊 1次選考 書く時のポイント!―総論編―
こんばんは!
ブログやツイッターから、協力隊の志望動機など
「1次選考書類の添削をしてほしい」という方が
連絡をくださりとてもうれしかったので
今日はぼくが1次選考で志望動機などを書いたときに
気を付けたポイントを総論と各設問ごとの2回にわけて紹介したいと思います。
設問ごとはこちら!
porian-kyouryokutai.hateblo.jp
もしかしたら就活での志望動機づくりなどにも応用できるかも…?
ということでどうぞ!
協力隊に求められるものを考える
具体的な各論に入る前に、考えなければならないのは
青年海外協力隊という事業がなぜ税金を使って50年間も運営されているか
という観点だと思います。
ではなにを「目的」としてこの事業が行われているか。
JICAボランティアの事業概要 | JICAボランティアを見ると
下記の3つが主な目的とされています。
(1)開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与
(2)異文化社会における相互理解の深化と共生
(3)ボランティア経験の社会還元
それぞれ簡単にまとめてみましょう。
(1)「開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与」
これは協力隊を志望する人の多くが持っているであろう観点です。
自分がボランティア活動を行うことで任地の発展に寄与することができるか
ということですね。
私が協力隊を応募した動機はこの観点は
ほとんどなかったと言っても過言ではないのですが
(下記のエントリーを見てもらえればわかると思います。)
porian-kyouryokutai.hateblo.jp
それでも応募書類を書く上では、
このポイントは押さえる必要があると思います。
(2)「異文化社会における相互理解の深化と共生」
相互理解ということは、自分たちのことを知ってもらうということも
含まれるわけですが、それに関しては行ってから、になるはずです。
途上国の人達はどんなことを考えているのか、どんな人生観なのか、なにに価値を置くのか
それらを知りたいという思いは志望動機になりえるし、事業の目的にも沿うはずです。
(3)ボランティア経験の社会還元
税金使っていくわけですから、その経験を社会に還元しなさいというのは
至極まっとうな理論です。
経験を使って将来どんなことをしていきたいのか。
志望動機にはこれを盛り込む必要が必ずあるでしょう。
後で見ていきますが、帰国後の進路を問われる欄もありますしね。
ここで、私の中で答えを出しきれていないのは
「税金使っていくのだから『社会』は『日本』を指しているのか?」
という疑問です。
国際協力の道に進むためのキャリアパスにしている人も
たくさんいると思うのでおそらく「社会」=「世界」だとは思いますが。
文章を書く上で注意するべきポイント
志望動機などの文章を書く上で重要なのは、
「できるだけ読み手に負担をかけない文を書く」こと。
読み手には内容を理解することに脳みそを使ってもらいたいので
その他の部分で負担をかけるような文はなるべく排除するべきです。
その方法としては以下の3点。
- コンクルージョンファースト
- ショートセンテンス
- 表現の統一
です。
それぞれ見ていきましょう。
コンクルージョンファースト
英語なんかで習ったことがある人も多いと思います。
大学での論文などでも言われますよね。
これはそのままで「結論を先に書く」ということ。
これには3つの利点があると考えています。
- 読みやすい
- 伝わりやすい
- 書きやすい
特に一番の利点は「読みやすくなる」ことです。
それぞれ順番に見ていきましょう。
読みやすい
読みやすさを考えるために例を挙げてみましょう
例えば自分のPRをするときの文章を2通り書いてみました。
1がコンクルージョンファースト
2がコンクルージョンラスト
の文章です。
- 私の持ち味は「行動力」です。弾丸で大阪までのヒッチハイク旅行を行ったことがあります。その際は、様々な人に助けてもらいながら大阪にたどり着くことが出来ました。このように私は、決断してから行動に移すまでの速さと、実際に「やり切る力」をもっています。
- 弾丸で大阪までのヒッチハイク旅行を行ったことがあります。様々な人に助けてもらいながら実際に大阪までたどり着くことが出来ました。このように私は決断してから行動に移すまでの速さと、それを実際にやり切る「行動力」が持ち味です。
上の2つの文章は書いている内容はほとんど同じですが
恐らく1番の方がすんなりと頭に入るのではないでしょうか?
結論が頭にある事で、読み手は書き手が何を伝えたいのかを理解したうえで
文章を読み進めることが出来ますが、
結論が最後まで書いていないと、
読み手は書き手が伝えたいことを推測しながら読み進めなければなりません。
これは非常に疲れる作業だし、推測した答えと違ったりしたときには
「なんやねん!」となるわけです。
伝わりやすい
ここでの「伝わりやすい」は読みやすいとは違う観点で
「説得性」のことです。
先ほどの1番の文章を見てもらいたいのですが
私の持ち味は「行動力」です。
=結論
弾丸で大阪までのヒッチハイク旅行を行ったことがあります。様々な人に助けてもらいながら大阪にたどり着くことが出来ました。
=エピソード
このように私は、決断してから行動に移すまでの速さと、実際に「やり切る力」をもっています。
=結論
と結論でエピソードをサンドイッチした構成になっています。
このような構成をしておくことで最初に伝えた一番の論点を
最後に再び読み手に思い出させ、説得力を増すことができるのです。
この際、まったく同じ言葉でもよいですが
できるだけ言葉を言い換えるといいと思います。
(上の例では「行動力」を「やり切る力」に言い換えてみました!)
ちなみに文字数が足りなくてこんなに入れられない場合は、
最終部の結論を削るほうが良いと思います。
書きやすい
最後の書きやすいは書き手にとってです。
文章を書いているとおこりがちなのが、
書いている途中に
「あれ?この文章で何を伝えたいんだっけ?」
と書いている本人がなってしまうこと。
よくありますよね。
この時に結論の文章を頭においておくと
ゴールを設定して書き進められるので
比較的文章を書き進めやすいです。
これら「よみやすさ」「わかりやすさ」「かきやすさ」の3つの利点から
コンクルージョンファーストすることをお勧めします!
ショートセンテンス
文は短いほうがよい。なぜならばシンプルで読みやすく、わかりやすいからだ。
ということでこれも例を使って解説。
先ほどの文章をもう一度使ってやってしまいがちな文章にしてみましょう。
私の持ち味は「行動力」で、弾丸で大阪までのヒッチハイク旅行を行ったことがあり、その際は、様々な人に助けてもらいながら大阪にたどり着くことが出来るなど、私は決断してから行動に移すまでの速さと、実際に「やり切る力」をもっています。
だいぶ読みづらくなりますよね。
これがさらにコンクルージョンラストになっていると…
弾丸で大阪までのヒッチハイク旅行を行ったことがあり、その際は様々な人に助けてもらいながら実際に大阪までたどり着くことが出来るなど、私は決断してから行動に移すまでの速さと、それを実際にやり切る「行動力」が持ち味です。
このように、読みづらい文章の完成です。
気を付けましょう。
また志望動機などは字数制限があるので、1文を短く切ったほうが
字数節約になります。
表現の統一
表現の統一の上で考えるべきはまず文末表現です。
文末表現は「だ、である」調、もしくは「です、ます」調に統一しましょう。
細かいですが、意外と気になって読みづらくなります。
どちらを選択するかは完全に好みですが、
志望動機など字数制限があるものの場合は
字数がより短い「~だ。」を使うのが好みです。
その他、ものごとを並列して書くときは
表現を出来るだけ統一したほうが良いです。
(結論部分の言い換えなどは別)
例えば、先述の「コンクルージョンファースト」と並列して登場させた
「コンクルージョンラスト」が「結論は最後」となっていたら
なんとなく気になってしまうと思います。
ダメな例は
「コンクルージョンファースト」
「ショートセンテンス」
「表現の統一」←これです!笑
良い例になると思ってわざとですよわざと!!
(よい英語表記が思いつかなかっただけでした)
ということで、今回は協力隊の志望動機を書く時のポイントについてでした!
次回はそれぞれの設問についてポイントまとめようと思います。
この辺の記事もどうぞ!!
porian-kyouryokutai.hateblo.jp